1. はじめに:プロジェクトの目的
物流管理において、数字の羅列(スプレッドシート)だけでは「どこに在庫が偏っているか」を直感的に判断するのは困難です。本プロジェクトでは、Google Looker Studioを活用し、「一目で在庫の重みがわかる」インテリジェントなマップレポートを構築しました。
- ターゲット: 物流責任者、経営層
- 解決した課題: 全国に分散する拠点の在庫状況の視覚的把握
2. データ設計図(Blueprint)
可視化の精度を高めるため、以下のデータ構造を定義しました。拠点の市町村、データの数値は、無作為抽出、ランダム数字でデータの可視化を行いました。
- 使用ツール: Google スプレッドシート + Looker Studio
- 主要指標(KPI): 拠点別在庫数
- 地理データ: 住所情報をLooker Studioの地理的データタイプへ変換し、地図上への正確なマッピングを実現。

3. 実装プロセス:初心者でも再現できる3つのステップ
Step 1:地理データのインテリジェント化
単なる住所テキストを「地図データ(地球儀マーク)」として定義し直すことで、システムの認識精度を高めました。これにより、日本国内の拠点を100%の精度でプロットしています。
Step 2:バブルマップによる「重み」の可視化

在庫数をドットの「サイズ」に同期。単に場所を示すだけでなく、「ドットが大きい=在庫リスク(または供給拠点としての重要度)が高い」という情報の階層化を行いました。
Step 3:詳細データ表との連動(ドリルダウン)
地図の下に「拠点名・住所・正確な在庫数」を記した表を配置。全体像(地図)から詳細(表)へ、視線をスムーズに誘導するUX(ユーザー体験)を設計しました。
4. プロフェッショナル・エッジ:こだわりの調整
本レポートでは、実務での使いやすさを追求し、以下の高度な調整を加えています。
- ノイズの除去(情報の引き算): 地図上の「日本」「四国」といった既定のラベルを非表示に。情報のノイズを消し、在庫ドットだけに集中できる「プロ仕様」のインターフェースに仕上げました。
- インタラクティブ機能(クロスフィルタリング): 地図の特定の地点をクリックすると、下の表がその拠点の情報だけに絞り込まれる機能を実装。直感的な操作によるデータ探索を可能にしました。
5. このプロジェクトを通じて証明できるスキル
- データエンジニアリング: 散在するデータを可視化に適した形式に整理・統合する力。
- UI/UXデザイン: 意思決定者が迷わない、情報の優先順位を考慮したレイアウト設計。
- BIツールの活用能力: Looker Studioの機能をフル活用し、静的なグラフを「動くビジネス資産」に変える技術。
結びに
データは見るだけでは価値を生みません。今回の構築を通じて、「現場の動きを可視化し、次のアクション(在庫移動や発注)を促す」ための強力なツールを手にすることができました。