「傷つけない」組織で終わらせない。共感と成果を両立するチームの作り方

「共感・調和」と「成果・挑戦」のジレンマを天秤のイラストで表現し、その解決策となる「チームを動かす6つの要素」を視覚的に図解したインフォグラフィック。 左側には他人軸の安心感をもたらす「3つの意識(帰属意識・参加意識・役割意識)」、右側には自分軸のエネルギーとなる「3つの意欲(貢献意欲・情報伝達意欲・目的共有意欲)」がそれぞれ重なり合う円(ベン図)で示され、中央の「最高のチームワーク」へと集約されています。 画面最下部には、異端児の応援や自発性を育てるアプローチなど、強いチームを作るための4つの具体的なアクションがシンプルなアイコンと共に横並びで整理されています。 組織マネジメント

はじめに:働きやすさと成果のジレンマ

皆さん、こんにちは。メンターHSです。 多くの社会人の方々と対話をする中で、最近の企業の雰囲気に「共感・調和重視型」への明確な変化を感じています。 働きやすさを大切にするのは素晴らしいことですが、その反面で、組織本来の目的である「成果を出す」「新しい価値を生み出す」という部分が静かに削がれていないでしょうか。 この記事では、調和を大切にしながらも、チーム本来の力を引き出すための本質的な視点をお伝えします。

挑戦をためらわせる「調和の罠」

昔の企業には、多少荒削りでもリスクを取って新しいことに挑む、冒険的で革新的な空気がありました。 しかし今は、新しいアイデアのためにリスクを取る人や、忖度せずに物事の本質を突く「型破りな人材」が、組織にとって「和を乱す厄介者」として扱われやすくなっています。

また、会議の場でも「その言い方は傷つく人がいるかもしれない」という配慮が優先され、本音の議論が減っていると強く感じます。 さらに、人事部門を中心とした「職場文化の監視や感情の管理」が大きくなりすぎると、組織全体がリスク回避や排除の傾向を強めてしまう危険性があります。 共感や合意形成はもちろん大切ですが、そればかりに気を取られると、真理の追求や異論を容認する文化が弱まってしまうのです。

本当の「心理的安全性」と、チームを動かす6つの要素

「心理的安全性」という言葉が広まりましたが、それは単なる「仲良しクラブ」を作ることではありません。 お互いへの敬意を前提としながらも、目的のために異論を恐れずぶつけ合い、より良い答えを模索できる状態こそが、真の心理的安全性です

少し変わったアプローチや耳の痛い意見であっても、「それも一つの正解かもしれない」と受け止める余裕が、組織に新しい風を吹き込みます。 そこで、私が変化の中で強いチームを作るために大切にしている「3つの意識」と「3つの意欲」をご紹介します

  • 3つの意識(他人軸の安心感)
    • 帰属意識: 「自分はこのチームの大切な一員である」という安心感や誇り
    • 参加意識: ただ作業をこなすのではなく、「自分もこの職場を良くするために参加している」という主体性
    • 役割意識: 自分の仕事が最終的に誰の役に立ち、どのような責任を伴うのかを正しく理解すること
  • 3つの意欲(自分軸のエネルギー)
    • 貢献意欲: 困っている仲間にサッと手を差し伸べたい、役に立ちたいと願う純粋な気持ち
    • 情報伝達意欲: 自分の気づきや「あれ?」という違和感を、周囲に素直に伝えようとする姿勢(これが高いチームは大きなミスを未然に防げます)
    • 目的共有意欲: チーム全員で「同じゴールに向かおう」という意志

意識は「周りの目や比較」といった他人軸になりがちですが、意欲は「心からやりたいと思う気持ち」や「自発的な熱量」といった自分軸から湧き出るものです。 この2つが組み合わさることで、「安心して話し、安心して聞ける」最高のチームワークが実現されます。

強いチームを作る具体的なアクション

組織のルールや制度は、人を縛るためにあるのではなく、一人ひとりの強みを最大限に活かすために存在するはずです。 時には、意見のぶつかり合いから生まれる「少しのノイズや摩擦」を愛してみてください。 調整を大切にしつつも、異端児の声に耳を傾け、リスクを取って挑戦する人を応援する。 そして、メンバーの自発的に動きたくなる気持ちを育てる。 それこそが、これからの時代に強い成果を出し続けられる組織の姿だと私は考えています。

おわりに:次世代のキャリアに向けて

私はこの「共感・調和重視型」の組織を否定しているわけではありません。 共感や調和は、健全な組織に欠かせない要素です。 大切なのは、そのバランスです。

皆さんの職場はいかがでしょうか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。